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2014.03.23 時代を駆け抜けた天才漫才師・河本栄得の生き様を相方・高山トモヒロが描く初監督作品
沖縄国際映画祭4日目の3月23日(日)、沖縄コンベンションセンター・シアター1にて、コンペティションPeace部門の『ベイブルース 〜25歳と364日〜』が上映されました。
同作品は、かつて大阪で活躍し、数々の新人賞を獲得する中、病気で急逝した漫才コンビ・ベイブルースの河本栄得の青春ストーリー。

上映に先立ち、その相方であり原作者で今回監督を務めた高山トモヒロ、俳優の波岡一喜さん、趙珉和さん、申相祐さんが登壇しました。
原作を2009年に出版し、今回映画化に至ったことについて高山監督は、「本を出版した時点で僕の中ではゴールやったんです。相方もこれで嬉しいやろと思っていたんですけど、映画化するという良い話を聞いて、僕の心は正直躍っていました。ただ、クランクインが近づくにつれて、これはすごい頑張らなアカンな。お笑い芸人が作った映画というだけで終わったらアカンな。この映画には、25歳と364日で亡くなった河本栄得という男が乗っかっているし、ここは河本家にエエカッコしてあげないかんなという思いで胸が熱くなりました」と振り返りました。

そんな熱い思いを受けて出演し、監督の高山トモヒロ役を演じた波岡さんは、「ベイブルースという漫才師をやらせて頂けるということで。今回監督をされた高山トモヒロさんの役ということで、常にすぐ側にいる訳ですし、“おまえ、全然ちゃうねん!”と言われたらどうしようかと思っていました。さすがに撮影が始まって、漫才練習が始まったりしていくと、徐々に馴染んでいきましたね」。

それに対して、高山本人は、「やっぱ役者根性があるので、“高山トモヒロ”とはどういうクセがあるかというのを常に見てくるんですよね。撮影中も見られているという意識があったので、ちょっぴりエエカッコしてました。とにかく研究熱心でしたね」と撮影時のエピソードを披露しました。

また、主人公の河本栄得役を務めた趙珉和は、「自分は生まれも育ちも大阪で、漫才師ベイブルースは、中学時代にずっと観ていたので、あのとき憧れていたベイブルースの河本栄得役をやらせてもらうということで、驚きと喜びがありましたね。映画は、俳優がやる漫才ではなくて、漫才師がやるような漫才に見えたらいいなと思って一生懸命やっていましたが、やっぱり苦労しましたね」と役づくりの思い出を語りました。

映画の中で演じられる漫才は、実際にベイブルースが使った漫才の台本を使い、VTRも観て覚えていったとのこと。漫才の撮影も部分撮りではなく、漫才の舞台本番に近い状態で撮影されたものだそうです。

映画の見どころについて高山は、「高山については、相方に誘われて無理矢理漫才を始めたので、最初は素人なんですけど、だんだんプロの姿に変わっていくのも注目です。
また、趙珉和が河本栄得を演じていますけど、その骨太さ、分厚い芝居を観てほしいですね」と話し、そして最後に、「本当は謙遜して言わなければいけないところをあえていいます。自信あります。本当に良い映画です」と挨拶をして締めくくりました。

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