プログラム

日本のコメディ・世界のコメディ

第1回から続くプログラム「日本のコメディ・世界のコメディ」部門は、「笑い」にこだわってきた沖縄国際映画祭ならではの意欲的なプログラムです。
本部門をプロデュースするのは、昨年に続き、演出家/編集者/作家と多彩な活躍をされている髙平哲郎さん。「オレたちひょうきん族」「笑っていいとも!」など、数々の伝説的な人気番組を手がけてこられた髙平さんがセレクトしたユニークな作品の数々を観れば、新たな笑いの視点が発見できるかもしれません。
日本だけでなく、世界のコメディ作品などをそれぞれ比べながら観ることができるのも 沖縄国際映画祭ならではの楽しみ方です。

日本のコメディ

渇いた笑いの日本的でない喜劇映画
「これが喜劇映画?」とおっしゃるかもしれませんが、作り手の意識の中に笑いがあれば、コメディと分類してもいいのではないかと思います。
コメディ性が強いタランティーノ、三池崇史の作品にも言えます。園子温監督も根底に笑いがあります。淡々と死体を処理するでんでんの表情は素晴らしい。立川談志の落語『黄金餅』を彷彿とさせます。
岡本喜八監督は『独立愚連隊』で、それまでのじめじめした日本の戦争映画をからっとした西部劇のようなアクションにしました。粋で洒脱な演出は、活劇映画にとどまらず『殺人狂時代』『ああ爆弾!』等の喜劇性の強い映画でも発揮されました。
©NIKKATSU

冷たい熱帯魚

R-18
監督
園子温
公開年
2011年
出演者
吹越満、でんでん、黒沢あすか ほか

上映スケジュール

  • 3月23日(日) 18:30〜 シアター3 トークショー

作品解説

猟奇的な連続殺人事件に否応なしに巻き込まれる熱帯魚店経営者と、その家族を描いた園子温監督の衝撃的傑作!

©KADOKAWA 1978

ダイナマイトどんどん

監督
岡本喜八
公開年
1978年
出演者
菅原文太、宮下順子、北大路欣也 ほか

上映スケジュール

  • 3月22日(土) 18:20〜 シアター3 トークショー

作品解説

昭和25年、九州小倉では昔かたぎの岡源組と新興ヤクザの橋傅組の抗争に業を煮やした警察は、野球の試合で決着をつけることを提案。ルールも守らぬ荒くれヤクザどもの試合は凄まじい喧嘩野球に発展する。

世界のコメディ

正統コンゲームとシュールでアナーキーな笑いと
相手を信用させてうまく騙すコンゲームは、最近では『グランド・イリュージョン』『ミッション・インポッシブル』等がありますが、その小気味良さに思わず笑ってしまったのが『スティング』でしょう。笑いが、決して温かく穏やかなものではないということを最初に提示してくれたコメディアンがグルーチョ・マルクスです。反戦映画の走りともいわれますが、おそらく当人にはそんな気持ちなどないでしょう。正しいルールを意識的に外し、笑わなくったっていいんだぜといった開き直ったシニカルな態度が、グルーチョの神髄です。一言も話さないハーポ・マルクスも必見です。
©1973 Universal Studios. Renewed 2001Universal Studios. All Rights Reserved.

スティング

監督
ジョージ・ロイ・ヒル
公開年
1973年
出演者
ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォード ほか

上映スケジュール

  • 3月23日(日) 11:50〜 シアター3 トークショー

作品解説

どうせやるなら、大きく騙せ! 愛すべきイカサマコンビ、一世一代の大博打!! ポール・ニューマン&ロバート・レッドフォード、「明日に向かって撃て」の監督・主演が再び集い、騙し騙されのゲームが展開する犯罪ドラマの傑作。

©1933 Paramount Productions, Inc. Renewed 1960 by EMKA Ltd. All Rights Reserved.

我輩はカモである

監督
レオ・マッケリー
公開年
1933年
出演者
グルーチョ・マルクス、チコ・マルクス、ゼッポ・マルクス ほか

上映スケジュール

  • 3月22日(土) 16:10〜 シアター3 トークショー

作品解説

政治家たちの権力争いと近代戦争お愚行をナンセンスなギャグの応酬で笑い飛ばし、反戦コメディ映画のはしりとなったマルクス兄弟の最高傑作。