第6回沖縄国際映画祭

桜坂劇場・シアターAにて、桜坂映画大学・アニメーション科が開講されテレビ版「PSYCHO-PASS　サイコパス」の第1話と第22話を特別上映しました。
特別講師として「PSYCHO-PASS　サイコパス」のキャスト・声優の関智一さんと、ストーリー原案・脚本を担当した虚淵玄さんが登場。ゲストとしてNON STYLE、桜 稲垣早希、パンサーが登場しました。

「PSYCHO-PASS　サイコパス」はフジテレビの“ノイタミナ”で2012年に放送されたシリーズで、総監督を本広克行さん、キャラクター原案を天野明さん、監督を塩谷直義さん、制作をProduction I.Gが務める、業界屈指のクリエイティブが交差したアニメーションです。
舞台は人間の心理状態や性格的傾向を、計測し数値化できるようになった未来。高い犯罪係数を持つゆえに治安維持にあたる“執行官”と、犯罪者になりかねない危険を抱える執行官を監視、指揮する“監視官”たちによって物語がつむがれます。

「PSYCHO-PASS　サイコパス」を全話見ているというNON STYLEの井上裕介が「第1話と第22話を続けてというのは攻めた見方ですね」とこの企画への感想を述べるなど、芸人たちのトークで和んだところで、特別講師として虚淵玄さんと関智一さんが登場。
虚淵さんが1時間前まで「仮面ライダー鎧武／ガイム」の脚本を執筆していたとの驚き情報も飛び出しました。また、虚淵さんが「PSYCHO-PASS　サイコパス」に参加したのは制作チームが企画段階で袋小路にはまっていたころで、虚淵さんに助言を求めたのがきっかけとだったといいます。

「どうも、狡噛慎也です」と役名で挨拶した関さんは、井上の「他にどんな役をやられているんですか？」との問いに「NON STYLEのくせに生意気だぞ！」と「ドラえもん」のスネ夫の声で話すと、ちょっと長めのセリフで「新世紀ヱヴァンゲリオン」の鈴原トウジの声を披露してくれました。
狡噛慎也を演じるに当たって大変だったことを聞かれた関さんは、「鉛筆書きのラフと演出家の指示だけで声を当てていたのと、ストーリーを全部知ったうえでやっていたわけではないので、何も分からないまま演じるのは大変でした」と苦労した点を語りました。

第1話の上映が始まると、出演者は観客席に移動し、虚淵さんや関さんが作品の世界背景や人物設定、道具の設定などを説明していました。狡噛が口だけを動かすシーンでは、何をしゃべっているかは塩谷監督しか知らない、というびっくり情報も飛び出しました。
第1話終了後、再び舞台に登場した出演者たち。内容をすべて知っている虚淵さんと関さんと井上が、内容を知らない方のためにと最終話の第22話を見る前に第2話から第21話のストーリーを説明。
さんざんネタバレトークを繰り広げますが、「第2話から第21話はDVDかBlue-rayを買ってみてください」という結論になりました。

第22話終了後、出演者たちは口々に「かっこいい｣｢面白い｣｢朱ちゃんが第1話と第22話で全然違ってた｣などと感想をいいながら改めて舞台に登場。
NON STYLEの石田明や、菅などは面白すぎて一言もしゃべらずに作品に見入っていたそうです。

ここで3月21日(金)に「PSYCHO-PASS サイコパス」に関して重大発表があったことを紹介。
2014年7月よりフジテレビ“ノイタミナ”で、「PSYCHO-PASS サイコパス 新編集版」が放送されることが決定。
新編集版では第1期シリーズ全22話を1時間番組の全11話に再編集し、新規カットを追加して放送する予定とのこと。
また、10月からは続編となる新作「PSYCHO-PASS サイコパス 2」が放送スタート。
さらに今冬には、完全新作映画『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス』が全国ロードショーの予定となっています。

続編や劇場版の内容について井上が質問すると、虚淵さんは「映画の脚本はできあがっていますし、『PSYCHO-PASS サイコパス 2』も進行していますが、口止めされているのであまり話せません。狡噛が出るかも秘密です」と恨めしいご回答。
しかし、『PSYCHO-PASS サイコパス』で語りつくせていなかった部分を、格段に大きくしたスケールで作っていくつもりです」とファンの期待をあおっていました。
関さんは「『PSYCHO-PASS サイコパス 2』や『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス』に出られるかは僕自身も分かりませんが、楽しみにお待ちください」とコメントしました。

「PSYCHO-PASS サイコパス」ファンにとっては、間近で出演者の解説を聞けるだけでなく、まゆつばものの情報満載のアニメーション科は、大盛況のうちに閉講しました。